全長寺に祀られている宇納間地蔵は、もともと小原地区に市木地蔵として祀られていました。
明治28年に、近くの民家から出火した飛び火により地蔵堂が消失しましたが、幸いにも本尊は村人によって持ち出されて無事でした。消失したお堂の再建築が完了するまで、仮の安置所として、全長寺に移されました。
その後、全長寺に多くの参拝者が訪れるようになったため、本尊は全長寺に祀り、再建築された新しい市木のお堂には、以前市木に合祀されていたもう1つの木造の地蔵さんに本尊を分霊し、「市木地蔵」として祀るようになりました。
現在は、宇納間地蔵大祭が開催される旧暦1月24日の前夜祭に、市木地蔵堂でも法要が行われています。